2011年4月15日金曜日

法然院へ

哲学の道の途中にある法然院。疎水からちょいと左へ急な坂道を昇ると東山の南端の山道へ出ます。山道を分け入るように進むと苔むした法然院の山門が目に飛び込んできます。この山門の屋根が実に素晴らしい。木漏れ日の下で輝く苔むした山門に出会いたくて私は参道を何度も昇りました。小さな萱ぶきの屋根にびっしりと苔が何重にもへばりつき、誰をも感嘆させてくれます。

進むと、本来の寺があるべき自然の姿で小さな池や本堂が佇んでいます。法然上人が比叡山で勉学の後、一般の人々にも仏教の教えを広めようと南無阿弥陀仏の6文字を唱えれば死後、極楽浄土へ行けると最初に庵を開いた場所です。法然院の現在の住職も凄い!参観料をとらず時間のある限りふらっと現れた参拝者に優しく法話を説いています。これが本来の寺、本来の住職の役割と私達に教えてくれるのです。京都の全ての寺社がこうあって欲しいものです。

                                           木漏れ日から陽の光が苔むした小さな山門を照らす
                           境内の敷石にも木漏れ日が長い影を落とす