2013年12月17日火曜日

佛教大学四条センターへ

四条烏丸の佛教大学四条センターへ。日文研教授の講義はメチャクチャ面白く毎回受講生は100人以上です。先週は江戸時代末期に幕府が締結した日露和親条約。教授は日本歴史の通説をひっくり返すのが研究テーマが口癖。あらゆる古文書を多角的に読み解き通説の誤りに鋭く挑んで誠に勇ましい。「北方領土」とは何事!!

本日の講義はNHK京都局長による大河ドラマとNHKスペシャル。大河ドラマは1963年の花の生涯から八重の桜まで52年が経過したそうです。地域起しの経済効果は多大で竜馬伝の場合直接・波及効果は519億円とか。京都局長はNHK特集・NHKスペシャル・BSプレミアムの敏腕ディレクターとして活躍の逞しく楽しい方です。

       来年1~3月の講座案内。私のお気に入りは日本歴史の光と影、文化財の修復と技術の伝承・・・
       来年1月から放映の軍師官兵衛。昨日京都支局へ届いたばかりの10分間映像を受講生のために






2013年12月10日火曜日

駒形どぜう(東京)へ

アミューズミュージアムの浮世絵講座終了後、皆さんと駒形どぜうの2階へ。江戸時代開業の老舗どぜう屋です。日光街道に面した2階には窓がないそうです。日光参拝の将軍様を見下ろしては不遜が理由とか。江戸情緒満点の日本家屋ですが現在は残念ながら鉄筋コンクリート造り。どじょう鍋・くじら鍋が有名です。

どじょうを食べるのは何十年ぶり?大分県飼育のどじょう鍋は刻み葱と牛蒡を盛り上げて炭火で炊いて。くじらは小学校時代の重要な蛋白源。学校給食で固くて赤い肉をかじった覚えが。駒形どぜうのくじらは透き通ったような白でした。どちらも甘辛醤油で美味しくいただきましたがホテルへ帰ってもコートから匂いが抜けず大笑い。

                        *写真は生憎ピンボケ・・・

浅草寺(東京)へ

東京在住中は毎月通った浅草寺(聖観音宗/ご本尊は聖観音菩薩様)はPM5:00過ぎにも関わらず大変賑やか。浅草寺参拝はいつも夕刻のため恐縮ですがご本尊様を直接拝んだことがなく閉じた扉の外から手を合わせるのみ。私の浅草行きの目的は浅草寺本殿横の二天門を出た角のアミューズミュージアム訪問です。

知人が月1回開催する浮世絵講座が楽しくて。テーマは忠臣蔵で討ち入りの逐一。その後吉良家南隣の回向院で休憩を頼んだが断られ、永代橋を渡るのを避けて約3km南下した辺りでは庶民の喝采を浴び甘酒が振舞われ日本橋を渡り浅野大学の屋敷横を通って泉岳寺へ。浮世絵と江戸百景の浮世絵と当時と現代の地図が次々と・・・

          浅草寺雷門の新装の大提灯は最近京都のメーカーがトラックで運んで設置したばかり
             仲見世も浅草寺本殿も次々と参拝者が。五重塔とともにライトアップされて

東京国立博物館へ

上野の東京国立博物館東洋館TNM&TOPPANミュージアムシアターへ。焼失した江戸城の姿をバーチャルリアルティーで再現された「よみがえる江戸城」を見に。天守閣は3回建築されたが1657年の明暦の大火(振袖火事)の後、世の中は平和になりただ眺めるだけの天守閣は建築しなかったそうです。

天守閣再現は残された側面図と平面図を元に。大阪城や名古屋城をすっぽり覆う大規模だったそうです。本丸御殿の大広間は将軍が着座する上段から3段の畳の間があり鮮やかな彫刻の欄間や狩野派の障壁画が再現され大名気分を体感しました。忠臣蔵で有名な松の廊下も。在りし日の江戸城の一部を垣間見ることができました。

             東洋館へ入るのは迂闊にも初めて。常設展示の内容が充実していました

2013年12月9日月曜日

又もや東京へ

5日浅草で開催された浮世絵講座と駒形どぜうで行われた忘年会のため、又もや1泊2日で東京へ。東京行きは2回とも晴天に恵まれ富士山が崇高な美しさでした。天気予報が晴の場合は必ず富士山側の席を予約。豊橋駅手前では故郷の懐かしい本宮山を望み、浜松駅手前の静かな蒼い浜名湖を眺めるのが私の楽しみです。

勤務中はひたすら寝ていましたが車窓からの風景をよくよく見ると変化が見られます。各都市で中高層ビルが建ち始め畑にはソーラーパネルが広がり、冬の愛知県や静岡県ではミカンがたわわです。バブルがはじけてから日本経済は低迷を続けていますが車窓風景は徐々に確実に豊かに美しい日本に進化していると思います。

        冬の富士山は荘厳で美しい。静岡県から神奈川県まで富士山は車窓から雄大な姿を
               品川駅の「そうだ京都行こう」のJRキャンペーンポスター。南禅寺の紅葉はもう散ったのに

2013年12月4日水曜日

吉田神社へ

東山三十六峰のひとつ吉田山の麓の吉田神社(ご祭神は健御賀豆知命・伊波比主命・天之子八根命・比売神)へ。吉田山は桓武天皇が794年平安京へ遷都した際、都の東北に位置し鬼門に当るとして比叡山とともに王城の鎮護として崇めた地とのこと。この地は縄文土器が発掘され古代から清浄の霊地だったそうです。

平安京が安定し太平の世が続くと藤原家は皇室の外戚としてますます栄え、平城京の春日の神を吉田山に祀ったそうです。確かに拝殿は四つ。近年立て替えたようで美しい朱色の柱の社が並んでいます。吉田神社の社家を吉田氏と称し、一族から徒然草の吉田兼好をはじめ有能な人材を多々輩出したそうです。

                京大正門前から長い参道が続き階段脇のモミジは紅葉真っ盛り
               赤い鳥居の奥の奥に四つの社が。夕刻にも関わらず何人も参拝者が




京大経済研究所セミナーへ

なぜか定期的に京大経済研究所からメールで無料セミナーの案内が届きます。今回のテーマは「ドイツ風力・太陽光の大量連系と給配電情報開示」で初出席しました。講師は立命館大学産業社会学部の女性教授。原発使用をやめると宣言したドイツの電力事情を徹底的に研究結果発表です。

ドイツは圧倒的に風力発電が多く続いて火力・再生エネルギーが充実した電力を国民に提供しています。発電・送電・配電がシステム化され大小の各社が競争原理でしのぎを削っています。受講者は10人程度、小さなセミナー会場でビックtリ!専門家の皆さんの中、私は恐縮しながらまじめに受講し大変勉強になりました。

        正門前の百年記念時計台ホール。私の受講はいつも夕刻のため本日は時計台をじっくり拝見
            時計台ホールより奥へ入るのは初めて。レンガ造りの綺麗な校舎が並んでいます



友人のライブ(東京)へ

PM8:00~新宿のライブハウスMARSへ。友人の「詩う建築家さん」がVOCALの第7回GHOST NOTESライブを聴きに行きました。 声量豊かで抜群の歌唱力です。愛・友情・夢をテーマの曲を10数曲。あっという間の1時間に続いて楽しい二次会へ。久し振りの友人達と楽しい嬉しい会話ができました。

わざわざ東京まで、と少し躊躇しましたが、この先何年元気でいられるか、お声かけいただく機会になるべく出掛けようと。そんな矢先に歯の鈍痛が始まりかかり付けの神田の歯科を予約しました。1泊2日の東京行きでお逢いした懐かしい方達は20人以上。35年間の東京生活で出会った皆さんと私の家族です。

          VOCALをはじめ次々と歌われる皆さんはプロとしか思えない皆さんです
退職後、幾多の異業種の若い皆さんと出会いの機会があり・・・おかげで楽しい老後生活を








2013年12月3日火曜日

コクーンタワー(東京)へ

東京2日目のランチは友人と新宿の伊勢丹へ。午前中元勤務先のモード学園コクーンタワーへぶらぶらと。東京モード学園・HAL東京・首都医校の職員へ年末のご挨拶。1F受付のお嬢さんがまだ私の顔を覚えていて良かったぁ!このタワー建設は私の渾身の最後の仕事で全室のインテリアを担当しました。

京都転居後も新宿へ行くたびに立寄って1階と3階の各室で職員の仕事の邪魔をして回遊するのです。妊娠しました来年3月男の子です!髪を切りました!新部署に慣れました!娘が成人式です!仕事が忙しくて!腰が痛くて!(お掃除のオバサンが)あら復職ですか!と反応は一人一様で嬉しい再会でした。

         50階建てのコクーンタワーは新宿のシンボル。設計は丹下都市設計、施工は清水建設
          コクーンタワー隣接(新宿駅側)の球体はコクーンホール。2階と3階に2つのホールが。




恵比寿ガーデンプレイス(東京)へ

恵比寿ガーデンプレイスは恵比寿駅3階の改札から長い長い動く歩道でたどり着く素敵な空間です。ウエスティンホテル・三越・総合タワービル・写真美術館・高級マンション・貸しホール・小映画館・タイユーバンロブシェンの高級レストラン・ショッピングエリア・飲食店街が充実した都会のオアシスです。

えびすビールの工場跡地に建設されたが、マンションは億ションの噂がしきり。我がマンションをリフォームする直前、築10年の恵比寿ガーデンプレイスの中古物件を調べたらナンと70㎡で7600万円で即断念。私は休日に良質な映画を観たり東京都写真美術館を覗いたり友人達と飲食するのが楽しみな場所でした。

       坂道はクリスマスイルミネーションが。突き当たりはオープンイベン会場。左のビルが億ション
                      クリスマスツリー周辺は大勢の子供連れが。2組の親子の写真撮影を買って出て


恵比寿ガーデンプレイスタワー(東京)へ

私の東京在住時の最寄り駅は恵比寿でした。従って京都移転後の上京時はいつも恵比寿駅近くのホテルへ宿泊です。1日のランチは恵比寿ガーデンプレイスタワーの38階で甥達2家族と叙々苑の焼肉ランチを。京都生活は大好きな和食三昧ですが無性に叙々苑の焼肉とサラダが食べたくなるのです。

甥姪4人が東京の大学へ次々と進学したため、彼らを私の勤務先へ集め夜の新宿歌舞伎町の叙々苑へ何度も行きました。今や彼らも家庭を築き安定した生活ぶりをみて一安心。恵比寿ガーデンプレイスは我が家から徒歩10分。仕事の帰りにスポーツジムに通ったり、休日に食事や映画や買物をした懐かしい場所です。

           38階から関東の西側を臨む。東京宅は白い煙突の横にあり遠くに富士山の勇姿が


東京へ

12月1~2日、新幹線で東京へ。ジパングクラブの3割引きを利用し「ひかり」のグリーン車に乗車。この車両は毎回驚くほど空いています。「のぞみ」に比べて本数が極端に少なく1時間に2本のみ。好天のこの日乗客は全員左側席に着座指定。青空にくっきり浮かぶ世界文化遺産の富士山が見えました。
 
冬の富士山は雪をかぶって美しくずーっと見惚れてしまいます。翌日の帰りは品川発19:10のため乗車数は10人前後。気がつけば岐阜羽島から京都まで乗客は私だけ。申し訳ないやら寂しいやら・・・車内が急に寒くなったような気が。京都で下車する時、前の車両を覗いたらやはり乗客は一人でした。

            ガラ系携帯で撮影した雲ひとつない晴天の富士山は滅多に見られない美しさ









2013年11月30日土曜日

光明寺へ

長岡京市の紅葉名所の光明寺(浄土宗/ご本尊は阿弥陀如来様)へ。創建は1198年。法然上人の弟子蓮生(熊谷次郎直実)が開基とのこと。源平合戦の平氏方で闘いにあけくれた武蔵野国熊谷の御家人熊谷直実は法然上人の教えに深く感銘し鎌倉時代に入った晩年は浄土宗に帰依し出家したそうです。

この寺の初参拝は3年前。紅葉の真っ盛りでこれぞ京都の紅葉!とすっかり魅了されました。今回は愛知の友人を誘ってのんびり参拝。しかしながら大型バスで観光客が次々と。参道は上り坂と下り坂に分れてそれぞれの趣で紅葉を楽しむことができます。境内に京都の土産物屋が多数出店していたのはややびっくり!!

             緩やかな上り坂の両側に色彩豊かな紅葉が。人々は立ち止まって動かない
              下り坂は紅葉真っ盛り。両側のモミジが青空で交差して鮮やかな絵模様が


2013年11月29日金曜日

二科展へ

左京区岡崎公園内の京都市立美術館へ。高校時代美術部の後輩が40数年間に亘って二科展に出品しています。愛知県の高校で美術指導をしながら半世紀に亘って出品を続ける根気強さには頭が下がります。彼女のお誘いで久し振りの二科展へ。年賀状のやりとりを続けていましたが実は50年振りの再会でした。

2年後輩ですが私は彼女の顔を見ても全く覚えていません。彼女がお喋り好きだったため会話がはずんで助かりました。 京都市立美術館は1933年建設の堂々たる建物です。東京都美術館に次ぐ日本で2番目に完成した公募展目的の美術館。二科展の展示作品は私が若い時に共感した作風に満ち溢れていました。
   
            この冬一番の寒い朝でしたが天候は晴天で昭和初期の建物がくっきりと
           写真撮影OKと彼女に聞いてシャッターを。作品は150~200号の大作がずらり




永観堂禅林寺へ

ご親切なお隣の奥様から永観堂禅林寺(浄土宗/ご本尊はみかえり阿弥陀如来様)の夜間招待券をいただきました。おびただしい数の人人人・・・夕方4時到着のため昼の部で参拝し見事な紅葉の庭を一巡して、一旦外へ出てお茶を飲み再び永観堂へ。なんとまあ薄暗闇の中に長蛇の列が。招待券の私は一番乗りして境内へ。

阿弥陀堂のみかえり阿弥陀如来様に2度お参りしました。みかえりとは遅れる者を待つ姿勢、思いやり深く周囲を見つめる姿勢、自分自身をかえりみ前へ進む姿勢。お首を左へかしげて振り向いておられます。創建は9世紀半ば。当初は禅林寺という名称だったが後に慈悲深い永観律師を慕う人々によって永観堂と呼ばれることに。

                          観光シーズンの京都はどこへ行っても人の波。私と同年輩の高齢者か若い女性達
               青い芝の上の黄色は銀杏の葉。モミジの赤と見事なコントラスト





天授庵へ

左京区の南禅寺搭頭の天寿庵(臨済宗/ご本尊は釈迦牟尼仏様)へ。紅葉の名所として名高く、参拝者は平日にも関わらず庭園内は圧倒的多数で前になかなか進めません。天授庵は南禅寺を開山した禅師をお祀りする寺院で創建は700年前。一度滅びかけたが江戸時代初期に細川幽斎によって再興されたとか。

天授庵本堂内は非公開のため入室不可ですが、私の好きな長谷川等伯の襖絵が32面全て描かれており重要文化財だそうです。等伯64歳晩年の傑作とのこと。画題が豊富多彩で知られているが禅宗の逸話を題材に禅の鋭く厳しい修業の心を描いた絵は他に類を見ないとか。あーぁ特別公開してくれないかな・・・・
  
         私のガラ系携帯では紅葉がボンヤリしか写らないためHPから転用した写真デス

               本堂横の紅葉。庭園内をぐるっと廻って色鮮やかな紅葉を満喫







南禅寺へ

京都の秋を代表する紅葉名所の左京区南禅寺(臨済宗/ご本尊は釈迦如来様)へ。大きな三門は堂々たる構えで重要文化財です。歌舞伎ではこの三門の楼閣で大泥棒の石川五右衛門が「絶景かな!絶景かな!」といったそうですが、実際の三門完成は五右衛門処刑以後のこと。

方丈(国宝)・三門ともに非公開のため、参拝料不要でいつも庭園を散策するのみ。日本の全ての禅寺の中で最も高い格式を持つそうです。京都五山・鎌倉五山よりも一つ格上とのこと。禅宗の臨済宗は高貴な方や武家の信者に普及し京都に多くの寺があります。我が家宗派の曹洞宗は庶民派で京都では極めて少ないようです。

               午後3時を過ぎた参拝ですが、これぞ京都の錦秋という風情の紅葉
             ガラ系携帯では紅葉は綺麗に撮影できず残念です。スマホに変えなくては・・






2013年11月23日土曜日

知恩院三門へ

幼馴染が京都へ来ました。豊川信用金庫招待の一日バス旅行とのこと。小学校の時から茶道や華道を一緒に学んだ郷里の友です。愛知県人はちょっと旅行をするというと京都へ気軽に旅します。東名高速道路に乗れば2時間程度で到着とか。知恩院前のバス乗り場でしばしの対面。先日豊川稲荷参拝へ一緒に行った友人です。

いつのまにか知恩院(浄土宗/ご本尊は勢至菩薩像様)は紅葉真っ盛り。平日なのに大変な参拝者数です。京都新聞では東山山系の清水寺や高台寺も紅葉が見頃とか。土日の京都は好天で大変な人出でしょう。3・11以来減少した京都の観光客も過去最高の訪問者数に戻ったとか。お・も・て・な・し!の本場京都は12月初めまで紅葉シーズンで大賑わい。

            晴天の知恩院山門周辺は観光客が溢れて。月曜からどこの紅葉を見に行こうか
                         知恩院東側の円山公園も紅葉が。桜が多いと思ったがこんなにモミジが多いとは

多田寺(福井)へ

役の行者が開いた山岳宗教若狭修験の根本道場の多田寺(真言宗/ご本尊は薬師如来様)へ。薬師如来様は蓮華の台座から頭頂に至るまで欅の一木彫刻で樹齢3000年の巨木を使用し192cmの仏様に。創建は8世紀半ば。奈良時代孝謙天皇の眼病を快癒した仏様で日本三大薬師として敬われているそうです。

本堂内には日光十一面観音様・菩薩様・四天王様・十二神将様が安置され脇には阿弥陀如来様3体が。お顔がよく似た平安時代作の阿弥陀如来様は廃寺から寄進されたそうで若狭小浜がいかに醸成された地であったかを物語っています。明治維新の廃仏棄釈も辛抱強く乗り越えた民衆の仏教への力強い信仰心が・・・
  
         本堂内には驚きの仏様達が。多田寺が京都であれば多数の参拝者が押し寄せるでしょう
           案内女性の弁では静かに鐘を突くとお金が儲かる。心して祈願して打つようにだって!







2013年11月22日金曜日

妙楽寺(福井)へ

7世紀初頭この地を訪れた行基を開祖とする妙楽寺(真言宗/ご本尊は千手観音菩薩様)へ。境内は4000㎡と広く苔むした石垣の間を抜けて朱塗りの橋を渡り三門を入ると本堂・鐘楼・地蔵堂等が。本堂は鎌倉時代作で若狭最古の建造物です。寄棟造り檜皮葺で豪華な天井と立派な厨子の中には・・・

ご本尊の木造千手観音菩薩様は平安時代作で176㎝。お顔も立ち姿も見事な彫り物で桧の一木造り。千手には蓮の花や斧や宝剣など様々な捧げ物が。創建当時の人々の篤い仏様への帰依の心が伺えます。往時は日本海側の各地が海外へ開かれた港であり豊かな物資の往来がこの地に安寧の恵みを与えたのでしょう。

                  三門から本堂までは鬱蒼とした大木の杉木立が並ぶ道が
           本堂内にはご本尊様といずれも平安時代作の地蔵菩薩坐像・観音菩薩坐像が並んで

円照寺(福井)へ

広々とした田園地帯の円照寺(臨済宗/ご本尊は大日如来様)へ。7世紀創建の古刹で初めは真言宗だったが15世紀に現在地へ移り越前瓜生家の帰依をえて現寺号へ改めたそうです。大日如来堂内には平安時代作の重要文化財の大日如来様坐像が。250㎝と大きな漆箔の仏様で穏やかな祈りのお顔です。

 大日如来様はこの世を明るく照らしているだけで祈願しても何も叶えてくれないとは罰当たりな同行歴史家の弁。堂内には同じく重要文化財で鎌倉時代造の不動明王立像が。福井の仏像は京の都で修業した仏師の作でいずれも見事な出来栄えです。名もなき仏師の作が長い年月を超えて世の平安を願っています。

                     本堂奥の大日如来堂。参加者全員で般若心経を読経し心を清めて参拝
                   ようやく見つけた若狭小浜の紅葉!真っ赤なモミジが秋だ!!







萬徳寺(福井)へ

一日バス旅行で若狭の古仏探訪の旅へ。萬徳寺(真言宗/ご本尊は阿弥陀如来様)の開基年代14世紀とのこと。16世紀に兵火で焼失したが再建され戦国末期から江戸時代にかけて小浜藩主の京極家・酒井家の帰依が厚かったそうです。阿弥陀如来様(重要文化財)のお顔や肩が丸く平安後期の特徴が色濃い坐像です。

今回は福井の紅葉を目指してバス旅行に参加しましたが若狭の紅葉はまだ始まったばかりでした。仏像に詳しい歴史家同行のバス旅行のため阿弥陀如来様の周りに集まって懐中電灯で照らして詳細説明を受けました。小浜は京都に近いためか幾多の寺社が現存し車や観光バスで参拝する人も多いようです。

           国指定の名勝庭園。書院前に山畔を築山風に利用した蓬莱式の金剛界曼荼羅庭園
               書院から階段を昇った場所の本堂(阿弥陀堂)。日本の紅葉百選・花の寺









2013年11月20日水曜日

満月酒宴⑦へ

18日薄い雲がかかった満月の夜木屋町のイタリアン・アモーレ木屋町で満月酒宴が開催されました。隔月の満月に開催されるイベントで今回で7回目。伏見の造り酒屋300年の歴史の山本本家さんが毎回日本酒を提供くださるありがたいイベントです。イタリアンは酸味があるから日本酒もやや酸味のあるもの他を用意とのこと。

山本本家さんは毎回料理に合わせて御酒を準備くださいます。今回は口当たりの良いフルーティな御酒でハイッ乾杯!!ゲスト出演のオトフォリオ01・ヴォーカル松井省悟さんが即興で創った「満月・この夜・木屋町・アモーレ・・・・」を皆で大合唱して楽しかったぁ!ピザは満月酒宴テーマの特別メニューで美味しかったです。ごちそうさん。

            木屋町通りの「アモーレ木屋町」奥は鴨川に面し2階は1フロアーの大きな部屋

2013年11月17日日曜日

京都御苑へ

金剛能楽堂の帰りに京都御苑の紅葉を確認に。蛤御門には戦火の傷跡(砲弾跡?)が今も残るといいますが何回見ても判りません。夕刻4時頃ですが訪問者は多く人々はそぞろ歩き。御苑の枝垂桜は早咲きで3月20日過ぎに満開になりますが紅葉は遅くまだ先のようです。蛤御門を入って南へ100mに宮内庁京都出張所がひっそりと。

蛤御門は「京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮」拝観予約のために何度も通った門です。ざっと見渡しても御苑内で紅葉しているのは銀杏と桜が少しと小さなモミジのみ。歩きにくい玉砂利を踏んで御所の北側の壁を東へ進み、極端に地味な塀の近年内部を改装した迎賓館を横目に見ながら梨木御門をくぐりました。

         名高い蛤御門。1200年の王朝京都御所の門構えは質素で防備体制は全くないに等しい
                                          京都御所北西角の銀杏の大木が見事な紅葉に染まって

フォーラム古典の世界を読むへ

金剛能楽堂(上京区)で開催の古典の日朗読コンテスト審査会へ。課題は明治の文豪夏目漱石・夢十話/森鴎外・山椒大夫/樋口一葉・たけくらべ/宮沢賢治・なめとこ山の熊。全国500数十名の応募から最終審査に残った15名の朗読は素晴らしい出来栄え。私は事前に再読しストーリーを確認したが、出場者の笑顔に溢れた朗読は圧巻でした。

正しい言葉使いで話す朗読がこんなに心地よいとは。 自身で読む読書との相違を改めて実感。特別顧問日文研の芳賀徹氏は福沢諭吉の新国家教育論・学問のすすめを熱く語り、審査委員長新井満氏は石川啄木の短歌に曲をつけ、多彩なアーティストの顔で古典への熱い想いを歌って語った充実した一日でした。
          
       150年前建設の旧金剛能楽堂を改修工事し2008年に屋内に移築。19世紀と21世紀の融合建築

とらや京都店へ

上京区の「とらや京都店」へ。京都御苑の西側烏丸通りから一条通りを西へ100mにモダンな建物の京都店があります。店内は明るく広くテラスの向こうは芝生と池が秋日をあびて。皇室御用達のとらやの歴史は500年和菓子のレシピは3000種とか。皇室へ献上時の和菓子は通常サイズの3倍の大きさ。京都の老舗店の展示会で実物を見てビックリ!!

赤飯軽食は量が少々吸物漬物付き中途半端な量でとらや価格!?1年半前パリのサントノーレ店で赤飯軽食を何度も食べました。上質な和菓子の数々と抹茶も旅のひと時を癒してくれました。本日は土曜なのに訪問者は少なく秋の穏やかな時間の中、新しい友人と会話がはずみ楽しい時間を過ごしました。

         ここは工場跡地に建築した茶寮で芝生のテラスの向こうは重厚なお蔵と稲荷社の鳥居が
             ギャララリー風で書物やゆったりした椅子も。高い天井でイベントもできそうな空間

2013年11月9日土曜日

伏見稲荷大社へ

伏見区の伏見稲荷大社(主祭神は宇迦之御魂大神)へ。「火焚祭」開催の新聞記事をみて出かけました。好天の秋の大祭で参拝者は正月のような賑やかさ。内拝殿は厳かなご祈祷の最中でしたがふと横の能楽殿を見ると知人の狂言師出演の狂言が始まるようです。椅子に座って奉納狂言に魅入って大笑いしました。

彼は茂山忠三郎家の若い狂言師で昨年鞍馬の火祭で紹介されました。東京の友人の弟さんで30歳。計4番の狂言の間に椅子をはなれ広場で開催の火焚祭を人垣の向こうに拝見。秋の空を焦がす火の祭典が神官や巫女達の手で行われて。秋の大祭は火焚神事・奉納狂言・御神楽舞と多彩な行事があるようです。

             近鉄駅から伏見稲荷大社の外拝殿まで大勢の参拝者が連なって大賑わい
           奥の院へ続く2つの鳥居前は記念撮影する若者が次々と。隙間を待ってようやく写真が

2013年11月8日金曜日

京大未来フォーラムへ

卒業生による公開講座の京都大学未来フォーラム受講のために百周年時計台記念館へ。早めに受付へ到着し座席を確保し正門前のレストランで総長カレーを食べて受講するのが私の常。今回の講師は社会学者で東京大学名誉教授の上野千鶴子氏。専門は女性学・ジェンダー研究の第一人者。私と同世代の上野氏が40年間の研究活動を語りました。

フェミニズムは学問をどのように変えたか?ウーマンリブから40年の第二波フェミニズムの時代の流れを時には鋭い言葉で笑いを取りながらの講演。今回は若い男女の受講生が多く質問が的確なのに驚いた。事前に著書を読んで臨んだ様子。欧米に比べていかに日本社会は男女格差が・・・勤務中に幾度も感じた悔しさ。女性の自立はまず男性の自立自覚から。

                       到着は開場の15分前。PM5:30の空はもう暗い。樋口一葉を読みながら並んで



2013年11月7日木曜日

薬師寺(奈良)へ

天武天皇発願の薬師寺(法相宗/ご本尊は薬師如来様)へ。私の体は疲労困憊ですがここまで来たら薬師如来様、日光菩薩様、月光菩薩様にご挨拶しなければ・・・陽が射したせいか金堂内はとても明るく薬師三尊様の全身や堂内を非常によく拝見することができました。修学旅行生のガイドさんの説明に納得しながら三周して。

白鳳時代建立の国宝三重の東搭はただ今平成の大改修中。幸いにも搭の上の銅製の水煙が61年ぶりに降ろされて展示中です。水煙は4面で24体の天女が飛天しています。台湾産の直径3mの心柱も約10mの長さで展示中。偶然にも声明で鍛えた大きな声でお坊様が自らご案内くださいました。ありがたいことです。

                 昨年4月花会式の夜断食中のお坊様とお灯明の下お経を読んだ幸せな時間が
撮影許可された水煙。透かし彫りの水流に天女が舞い白鳳時代の確かな技術と優美な表現力