2011年3月31日木曜日

菩提寺成道寺(愛知)へ

小春日和の日、渥美半島中ほどの三河湾が眼前の両親の墓参りをしました。本家の叔母さんが、いつもご親切に花をたむけてくれるおかげで伊藤家の墓は清潔そのもの。新幹線の豊橋駅から小一時間車を走らせると三河湾が見えてくる。海が見えると墓はもうすぐそこ。子供の頃、豊橋から渥美線に乗り田原で下車し、海を右手に見ながら砂埃の舞う田舎道をバスでゆき、江比間で過ごすのが夏休み。水着のまま川で沢ガニをとり、そのまま海まで歩き海水浴をした良き思い出の父の故郷です。

今秋、父の23回忌、母の13回忌です。二人とも存命であれば90代。戦後の苦しい時をガムシャラに生きたその人生は短かったけど、伊藤家の財産は4人の子供が無事育ったこと、と言った父の言葉が目に浮かぶ。我が家は両親存命中にここで何回法事を行ったことでしょう。早世した祖父母、若くして戦死した叔父二人。子供の頃の法事は私が一度もお目にかかったことのない人達。法事のたびに先祖の魂を、確かに存在した人々の想いを、子供心に実感したものです。

         八分咲きの桜が咲く、温暖な気候の懐かしいお寺。私で5代の歴史がここにある。