2011年3月31日木曜日

中島潔展(東京)へ

27日東日本大震災後初めて東京へ戻りましたが、その足で恵比寿駅ロッカーにキャリーバッグを放り込み、銀座松屋で開催の中島潔展に直行しました。風の画家としてあまりにも有名です。その中島氏が昨年夏、清水寺成就院の襖絵を児童画で奉納したと聞いて驚きました。海から空へ鰯の大群が泳ぎ、ポツンと一人佇む赤い着物の少女の襖絵です。ぜひ見たいと願っていましたが昨年12月、幸運にも成就院を訪問する機会を得て2回訪問しましたが、当の襖絵はありませんでした。

その襖絵が展示されるのですから何が何でも見たかった。中島氏はどうしてあんなに物憂げな表情の子供の絵が描けるのか、一枚の画の隅々まで魅かれていましたが、その人柄が今回の展覧会で判った気がします。故郷佐賀の野山で子供時代を過ごした思い出をひたすら画に描いているとのこと。子供の遠い眼差しは一体何を見ているのか何を考えているのか、もの悲しい。

                                               花の中。幼い子供が人形を背負う姿は原風景とか。
                 子供を背負い峠に立つ姉やの画。右下の子犬は画号のうめ吉