2011年3月4日金曜日

二月堂のお水取りへ

奈良東大寺二月堂のお水取りに参列するのは2回目です。ここ二月堂の修二会は天平時代から今年で1260年間、一度も途絶えたことのない東大寺の学僧の厳しい修行の日。今回は美しい舞台のようなステージ直下で灰(火の粉)が全身にハラハラ墜ちる至近距離でした。黄昏時で空が濃紺に染まる頃、10本の松明が火の粉を振り撒きクルクルと・・・

約1時間前、二月堂内から高らかに板床を歩く下駄の音がカタカタと。お灯明のかすかな灯りの中、暗い堂内に大きな音が鳴り響いておりました。たった一人で歩き廻って修業されている様子。堂を取り囲むように、球状の松明の火の粉が散る様は実にダイナミックで荘厳そのもの。居合わせた人々を独特な安心感で包み、10分間とは思えない1260年分の東大寺の僧侶達の想いが、確かに込められておりました。

                        気温2度。寒さ冷たさ痛さに震えながら携帯カメラから二月堂を覗くと濃紺の空が。
               この松明は舞台の左端。ひと息ふた息ついてから右端へクルクルと。