2012年11月15日木曜日

戒壇院(奈良)へ

聖武天皇は光明皇后とともに仏教普及のために渡来した鑑真上人の教えを受け受戒のための戒壇院を建立。素朴な怒れる尊天様や自国天様の四天王が天邪鬼を脚元に踏みつけ、世の中を安寧に導くよう四方を遠くをにらんでいる。私は高校時代、ユーモラスに顔をゆがめた天邪鬼をひたすら写生した。

東大寺大仏殿の北東に位置する戒壇院。往く道は所々崩れそうな土壁だったが綺麗に整備され、最近の院内は撮影もスケッチも許さない。50年前確かに夢中でスケッチした真夏の良き日に四天王と天邪鬼と蝉の声と私だけの世界があった。遠い記憶よりお像全体が拝見するたびに白く見えるのは照明か私の気のせいか?

    戒壇院正面。お堂も砂利も綺麗に整備され院内の四天王も心なしか離れて展示されているような
          石段下からの戒壇院の門。この風景は相変わらず。土塀は今や崩れかけていない